人口面から見たIT業界の現状とその将来


近年、IT分野に携わる人材の人口減が深刻として問題視されている。
これは少子高齢化に伴う単純な人口減と、教育制度に由来する理系離れが主体的な理由だと考えられているが、一方で技術の進歩に伴うIT分野の拡大と求められる人口増もその背景にある。すなわち、供給できる人材は少なくなってきているのに対し、需要は拡大しているという相反する動きによって、相乗的に人材不足が加速している状況だと言える。
当然、こうした状況を鑑みて、国は国家的なIT事業に関してはボランティアによる数万人単位の人材供給を目指す方針を打ち出しているが実効性は乏しく、企業側が実際的な対策を重点的に進めているのが現状である。
例えば、新卒者などを文理の区別を問わず広く募集し、採用後に業務に即したIT教育を施すといった対策は既に一般化しつつあると言って良い。このように、IT業界においては業務に携わることができる人口の減少が喫緊の問題であり、それに対する対処が目下最大の課題なのである。

しかし、換言すれば、これは相応のITに関する技術を持つ人間にとっては大きなチャンスと言える。人材の需要が高まれば、そのぶん待遇の向上が図れるのは自明であり、給与や職場内でのポストなどより優遇的な待遇を得る可能性が高まる。
少し前の日本では考えられないような、勤務する企業やフリーランスへの転職は、より身近な待遇向上の手段として認知・推進されてきており、さらにその動きは加速していくだろう。
実際、IT業界で活躍している人間の中には、現在自分が置かれた状況を変えるべく、さまざまな理由で転職を考えている。一体、その理由はどんなものがあるのか気になるところだが、転職を考える理由は?に転職を考えるきっかけと共に解決策もまとめられているため、今後の課題を解決する策が見つかるかもしれない。